ゴー宣DOJO

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切通理作
2011.6.15 07:20

封じられた言葉に留意すること

僕の人生はキャンディーズがアイドル好きになった最初であり、
その解散とともにアイドルを卒業してしまったのですが、
「そんなんじゃだめだ」と小林よしのりさんに
怒られました。

小林さんはゴー宣道場の師範とは
誰ともAKBについて話が
出来ないので
打上げでは
いつも一人でその話をしています。

中森明夫さんや宇野常寛さんとのAKB対談では
そのうっ憤をきっと晴らすことでしょう。

ところで私は先日の道場で禁句を
言ってしまったため、毎日ブログを書く
刑に服しているわけですが、
道場の内容については昨日書いたので、
今日は関係のない話をしたいと思います。

先日若い友人の結婚式に行ったら、
その結婚式自体も二次会も、
始まる前に「ウェルカム・ドリンク」というのがありました。

正式な乾杯の前からビールやお酒をじゃんじゃん呑めるのです。

この「ウェルカム・ドリンク」というのは言葉自体、僕は初めて聞きました。
なにしろ人の結婚式に行くなんてことがよくあったのは、二十代の時ですからね。

でもこれは実にいいことだと思いました。

みんなその日はお祝いに来てるのですから、待ってる時間はどうせ手持ち無沙汰。
それなら乾杯の前から「いい気分」になっておくのも、楽しいではないですか。

それと、ある意味通じているのがゴー宣道場の師範たち
の「ウェルカム・トーク」です。

なにしろ、始まる前からその回のテーマについて議論しています。

始まる前には抑えて「当たらずとも遠からず」な場所から
まずは軽いビロートークをしている
つもりが、いつのまにかド真ん中に切り込んで白熱しています。

それでハッと我に返り「始まってからにしましょう」と確認し合うのです。

ちなみに、終わってから帰りの電車の中でも、
まだ話し足りないことを話しています。

いままで何回かテレビのトーク番組に出たことがあるのですが、
出演者たちは意外に冷めていて、
カメラが回らなくなった途端に
さっきまでしていた話題から急にクールダウンしてしまう
人も多いんです。

「本当にその話題に興味があるのかな」と
思ってしまう一方、
でもそういうオンとオフを大事にするのがプロの世界なのかと、
慣れないこっちが遠慮してしまったりします。

ちょっと話はズレますが、
極端な人は、カメラが回っている時だけ、
一度も会ったことのない僕に
「やあやあ久しぶり」
などと話しかけてきて、
本番が終わるとしれっとしてたりします。

お金にならない時は話さない・・・・・という
クールな世界では、こっちも
ちぢこまってしまいますが、
ゴー宣道場ではそんなことなく
熱度のあるやりとりがオンもオフもなく
行われています。

この間、道場での新たなる「禁句」が決まりました。
それは「さっきも楽屋で話したんですが・・・・」
という前置きはやめること。

会場の人にとっては初めてする話なのだから、
そんな前置きは必要ないのです。

これから道場に参加する皆さんは、
もし師範の誰かがそういう前置きを
したら、アンケートに「要ペナルティ人物」
と記入しといてください。

……などと言っておいて、
結局僕がまたその「禁句」を言ってしまうかもしれないので、
気をつけます。

切通理作

昭和39年、東京都生まれ。和光大学卒業。文化批評、エッセイを主に手がける。
『宮崎駿の<世界>』(ちくま新書)で第24回サントリー学芸賞受賞。著書に『サンタ服を着た女の子ーときめきクリスマス論』(白水社)、『失恋論』(角川学芸出版)、『山田洋次の<世界>』(ちくま新著)、『ポップカルチャー 若者の世紀』(廣済堂出版)、『特撮黙示録』(太田出版)、『ある朝、セカイは死んでいた』(文藝春秋)、『地球はウルトラマンの星』(ソニー・マガジンズ)、『お前がセカイを殺したいなら』(フィルムアート社)、『怪獣使いと少年 ウルトラマンの作家たち』(宝島社)、『本多猪四郎 無冠の巨匠』『怪獣少年の〈復讐〉~70年代怪獣ブームの光と影』(洋泉社)など。

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第117回 令和6年 5/25 SAT
14:00~17:00

テーマ: ゴー宣DOJO in大阪「週刊文春を糾弾せよ!」

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